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2015年5月14日木曜日

今日の言葉2

本日、二つ目の今日の言葉です!^^;



☆☆☆☆☆

日米通じて20年間にわたりトップチームの主軸を担い、
2013年に国民栄誉賞を受賞した松井秀喜氏。


星陵高校時代に、
甲子園で5打席連続敬遠されたことは
あまりにも有名ですが、
その裏に隠された山下監督と松井選手との
師弟タッグをご存じでしょうか。


世界の大打者・松井秀喜氏、
その「才能を花開かせたもの」とは――。


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    「松井秀喜の才能を花開かせたもの」


   山下智茂(星稜高等学校野球部名誉監督)


   ※特典書籍『一流たちの金言』より


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――高校時代の松井秀喜選手はいかがでしたか?


いまでも忘れられないのが、入学した日、
「おめでとう」と言って握手した時のことです。


手が象の皮膚のように硬くひび割れていたのです。


ちょっとやそっとの素振りではああはなりません。
こいつ、どんだけ練習してんのや、とこっちが驚くほどでした。


才能もあったけど、才能を生かすための努力を怠りませんでした。
それにご両親もしっかりした方々で、
3年間で松井の両親と話したのは3回しかないんです。


まず入学に際して
「よろしくお願いします」。


ドラフトの時、
「先生、相談に乗ってやってください」。


そして卒業の時、
「3年間どうもありがとうございました」
の3回です。


野球部の中には、


「監督さん、なぜうちの子を試合で使ってくれないの?」
「なんでうちの子ばかり叱られるの?」


と言ってこられる親御さんもいますが、
松井の両親は100%息子を信じ、
学校を信じてくださっていたから、
一切口出しはなさいませんでした。


――松井選手とはいまでも親交があると伺っています。


義理堅いから、こっちに帰ってくると必ず挨拶に来るんです。
で、来るたびに僕が読んで「いいな」と思った本を彼に渡しています。


彼は高校時代、電車で1時間かかる町から
通っていたのですが、行き帰りで本を読むように勧めました。


最初は野球が上手くなってほしいから
野球の本を読ませていましたが、
次第に『宮本武蔵』や『徳川家康』などの歴史小説を薦め、
最後は中国の歴史書とか哲学書を読ませました。
プラトンとかアリストテレスとか。


本を読めば知識が広がるだけじゃなくて、集中力が高まるんです。
それは打席に立って発揮する集中力に繋がるんですね。


それに彼にはただのホームランバッターではなく、
王・長嶋に次ぐ本物のスターになってほしかったから、


「日本一のバッターを目指すなら心も日本一になれ」


といつも言っていました。


彼は最後の夏の甲子園で話題になったでしょう。


――5打席連続敬遠されても、
  平然と一塁に走っていった試合ですね。


実はあの前年、高校選抜で一緒に台湾に行ったんです。
現地の審判だから当然台湾びいきで、
顔の前を通ったような球もストライクにする。


松井は頭に来て、三振するとバットを
地面に叩きつけたんです。その時、


「おまえは日の丸をつけて来ているんだ。
 石川代表じゃない。球界最高のレベルを目指すなら、
 知徳体の揃った選手になれ」


と懇々と話をしました。


――先生のお話を翌年にはしっかりと理解されていたんですね。


ええ。彼がいた3年間は甲子園に連続出場できたし、
最後の国体では優勝もしました。
スケールの大きな夢を追いかけた楽しい3年間でした。




致知より

☆☆☆☆☆



以上であります。




押忍                          石黒康之

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