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2015年9月21日月曜日

無題

 三毒・五鈍使(ごどんし)から人間を救うために、
 お釈迦さんは6つの行を
 やりなさいといわれています。

 そうすれば人間の心を救うことができるのだと。

 その教えのことを六波羅蜜といいます。


 まず1番目は「布施(ふせ)」。
 お布施、施しですね。与えるということです。

 人に喜びを与えていこうとすると、
 そこに気づきが生まれてくるんです。
 いろんなことに気づくんです。

 そうすると、この三毒、五鈍使が
 起きない心になってくる。

 
 六波羅蜜の2番目は「持戒(じかい)」。
 自らを戒めるものを持つことです。

 これは日常、人に接する時の態度です。
 たとえば、上司に対してふて腐れた態度をとったら
 いけないというようなことですね。


 3つ目は「精進(しょうじん)」。
 お釈迦さんがいう中で一番大事なのがこの精進です。
 精進さえやれば、後の全部が
 この中に入ってくるんです。

 精進というのは、別に滝行をしたり、
 断食をしたり、坐禅を組んだり
 することじゃないんです。

 みなさんならば、仕事に一所懸命、
 一心不乱に打ち込む。
 それが精進ということです。

 自分の仕事に一所懸命、一心不乱に打ち込んでいくと、
 自然に人格というものが磨かれていくんですね。


 六波羅蜜の4つ目は「忍辱(にんにく)」。
 忍辱というのは耐え忍ぶということです。
 苦難や嫌なことを耐え忍ぶ。

 忍辱というのは、人生の根を生やすんですね。
 しっかりとした根を生やすから、
 風が吹いても倒れないんでしょう。

 根を生やせない人はすぐに倒れてしまいます。


 5つ目は「禅定(ぜんじょう)」。
 禅定というのは、坐禅を組むという意味のようですが、
 簡単にいえば、自分を振り返る時間を持つことです。

 自分の心を落ち着かせて、
 自分自身を振り返る時間を持たなかったら、
 人生も仕事も絶対にうまく生きません。


 6つ目は「智慧(ちえ)」。
 智慧は布施・持戒・精進・忍辱・禅定の5つを
 一所懸命にやっていたら自然に生まれてきます。

 お釈迦さんはそういわれています。
 今いった5つをやっていくことによって、
 自然に身についてくるものだと。


 以上の6つ、布施・持戒・精進・忍辱・禅定・智慧が
 お釈迦さんの掲げる人間の心を救うための行です。

 この行を続けていけば、
 三毒や五鈍使から人間は救われるというんです。


 
 『小さな経営論』(藤尾秀昭・著)



致知より




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