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2015年12月26日土曜日

無題

       「戦略と戦術と作戦の違い」


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これまで、本書の中で戦略という言葉を幾度となく使ってきました。
とくに、進化は戦略的でなければならない、
企業も戦略的でなければならないと説明してきました。

ここで戦略という言葉を理解しておきたいと思います。
作戦や戦術と混同しないようにしたいものです。

戦略という言葉は、もともと戦術論の中から生まれた言葉です。
最近ではビジネス用語を意識して
「戦略とは、長期的、大局的な観点から物事を見通して
行動を調整する技術」というのが一般的な定義だそうです。
まさに、戦略がクリエイションで、戦術がオペレイションです。


同様に、作戦や戦術についても定義してみました。


【戦略】長期的、大局的な観点から物事を見通して行動を調整する技術
【作戦】短期的、範囲的な観点から戦略を達成するための行動を定める技術
【戦術】即時的、局所的な観点から作戦を実行する時に用いる技術


戦略と戦術の違いは多くの人が区別できているかもしれませんが、
戦略と作戦の違いはどうでしょうか。長期的と短期的の違いは
何処に置くべきなのでしょうか。

「今週の営業戦略」という言葉は、しっくり来るでしょうか。

戦略とは、目的から組み立てることで、
作戦は手段から組み立てることです。

だから、目的が定まっている状態で、可能な手段を組み立てて、
計画をしていることは、戦略ではなく作戦です。

「今週の営業作戦」と言うべきです。
企業で言えば、「年次計画」は作戦であり、「長期計画」が戦略です。

第3世代で生き残るためには、戦略的な進化が必要です。

作戦程度では失敗するでしょう。PDCAのサイクルで言えば、
「戦略」は、得られた情報を分析、評価し、新たな道を探り出し、
切り替える作業ですから、「C」と「A」に当たります。

このままの姿で続けるべきか、
新たな姿に変わるべきかについて決断する作業です。

誤解してはいけないのが、戦略を、与えられて
タスクに従って立てる計画だと理解することです。
それは「作戦」であって、PDCAの「P」です。
進化は「P」や「D」では生まれるのではなく、
「C」と「D」で生まれます。




         「戦略と戦術と作戦の違い」


         『第三世代の経営力』より

             横田尚哉・著



致知出版社様より



押忍!

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