プロフィール

2017年12月20日水曜日

人は辛い体験をして人に優しくなれ、初めて人と人の間に生きる人間になれる。

【お兄ちゃんのお子様ランチ】

ある4人家族がいました。
30代の夫婦と2人の兄弟。
1人は10歳、1人は8歳でした。

ごく平凡な家族なのですが、
10歳のお兄ちゃんは重度の
食物アレルギーを持っていて、
食べ物も好きに食べられない
という状態でした。

そんなある日、弟が学校で
いじめられて帰ってきました。

母親は驚いて理由を聞くと

「僕だけファミレスに行ったことが
 ないからって仲間外れにされた」
と弟は言いました。
実はお兄ちゃんの食物アレルギーのため、
弟はファミレスどころか、
外食もしたことがない、という状況でした。

それを聞いてショックを受けた母親は、
父親と相談して、弟を1度ファミレスに
連れて行くことに決めました。

そして、ある日家族4人でファミレス
に行き、席に着きました。
すぐに店員が注文を取りにきました。
母親は店員に、
「日替わりランチ2つとお子様ランチを
1つ下さい。」
と頼みました。

すると店員は、
「お子様ランチ1つですか?」
と尋ねました。母親は
「はい、1つでお願いします。
 失礼なお願いなのですが、
上の子は食物アレルギーなので
家から持ってきた、
これをここで食べさせても
かまわないでしょうか?」
と、母親はかばんから食材の
入ったタッパーを取り出しました。

当然ファミレスに食べ物を持ち
込むということは、食中毒などの
店側の衛生管理上の問題により、
本当はダメだということは母親に
もわかっていました。

ここで断られたらどうしようかと、
母親はひそかに思っていたのです。

店員は、「そうですか…。」というと、

「私にそのタッパーを渡してください。」

と母親に言いました。

母親は、「えっ」と思い、
やっぱりダメか…、
と落胆しながら店員にタッパーを渡しました。

しばらくして両親が頼んだ日替わり
ランチと、国旗が付いている弟の
お子様ランチが出てきました。
弟は喜んでいますが、両親は素直に
喜べませんでした。
ですが、次の瞬間、もうひとつの
料理が出てきたのです。

それはまぎれも無く、あのタッパーの
中の料理でした。
綺麗に盛り付けされ、真ん中には国旗
が付いています。

「はい、これがお兄ちゃんの
 お子様ランチだよ。」

その店員の思いがけない言葉と
嬉しそうに喜んでいる
兄弟の姿を見て、両親は涙が
止まりませんでした。

◆人は辛いことを体験すると
 人に優しくなれます
 優しくなると顔が変わります。
 心が開く 体が動く
 心静かに 深呼吸 OK!


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押忍!

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