プロフィール

2018年12月26日水曜日

ウォー・ギルト・インフォメーション・プログラム

以下、致知出版社様メルマガよりシェアさせて頂きました。

野口 芳宏(授業道場 野口塾主宰)
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占部 賢志(中村学園大学教授)

※『致知』2019年1月号
※特集「国家百年の計」P20より
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【野口】
私は日本の教育を語る場合、忘れてはならないのが、
戦後の占領政策だと思っています。

いわゆる「ウォー・ギルト・インフォメーション・プログラム」
(戦争についての罪悪感を日本人の心に植えつけるための宣伝計画)
によって日本人は精神的な価値観を骨抜きにされました。

アメリカは日本に仕返しをする、いじめるという方法ではなく、
表向きは日本を大事にするという姿勢を見せながら、
反感を抱かせないように少しずつ少しずつ蝕んでいった。

日本人を根無し草にするという作戦を見事に成功させたんです。
日教組だけでなく文科省までも籠絡されていったのは、
まず、間違いないでしょう。

【占部】
最近では、それに加えて欧米からの新自由主義の流れも
大きく影響するようになりましたね。1980年代のレーガン、
サッチャーの教育改革はよく知られていますが、
その成功の一因に新自由主義がありました。

つまり、教育に市場競争の原理を持ち込んだんですね。
それが成果を挙げることもあるわけですが、
逆の場合は無残な状態を招きます。

日本は20世紀末から21世紀にかけて、
それを無批判に取り入れてきました。

先ほどから出ています多様なカリキュラムを
取り揃えて選択させる「多様性」などはまさに
新自由主義を象徴するような考えです。

そして、新自由主義の最後の狙いが小中学校を
自由に選択できるようにすることなんです。

【野口】
占領政策で崩壊しかけた秩序の上に、
新自由主義の嵐が吹き込んで、
さらにおかしくなってしまった図式ですね。

【占部】
その通りです。新自由主義が取り入れられた背景には
国際競争に打ち勝つ人材を育てることがあり、
その流れの中で2020年からは小学校で英語が
教科として教えられることになっています。

これはいまの政府の方針なんでしょうが、
一方で英語教育の安易な低年齢化に頼らないで、
国際社会を逞しく生き抜いていける子供の育成方法もあるのです。

「日本のこども大使育成塾」のプログラムは
私なりのアンチテーゼの取り組みなんですね。

【野口】
そのように考えていくと、日本人は様々な呪縛から解放されて、
国家あっての国民という意識を
一刻も早く回復しなくてはいけないと痛感します。

私たちは皆、国家に守られているわけですが、
アメリカの政策によって尊敬する国家を蔑ろにし、
愛国心という言葉を口にするだけで
ファッショと言われるようになってしまった。

皆でいい国家を築き上げていこうという思いは
教育の根幹なんですよ。


【『致知』のキーワード】

・国家あっての国民という意識を
 一刻も早く回復しなくてはいけない

・皆でいい国家を築き上げていこう
 という思いは教育の根幹


致知出版社様メルマガよりシェアさせて頂きました。


押忍!

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