小林正観さんの心に響く言葉より…
不平不満、愚痴、泣き言、悪口、文句を言わないという状態を続けていると頼まれごとが来ます。
実は、頼まれごとが来るということはイコール喜ばれる存在であるという意味です。
喜ばれる存在になることが、実は人間がこの世に生命をもらったことの意味です。
この答えを簡単に言ってしまうのでみなさんはあまり重く受け取らないと思いますが、32年間、人間、生命、魂をみつめてきて得た結論です。
人間はなんのためにこの世に生命と肉体をもらってきたのか、生まれてきたのか。
答えは、「喜ばれる存在」になること。
それだけです。
それを哲学的な言葉で言うと、「いかに喜ばれる存在になるか」。
それを庶民的な言葉でいうと、「いかに頼まれやすい人になるか」ということです。
人間は能力を磨く以外の世界を持っています。
この世界では、売り上げ目標、、シェア、売上日本一になるなど、そのようなことばかりを自己啓発セミナーなどで教えていますが、そのことにはなんの意味もありません。
いかに人から頼まれるか、いかに喜ばれる存在になるか、それを「人格の世界」といいます。
売上目標というのは「能力の世界」です。
能力がどんなに高くても人々は喜んではくれない。
でも「人格が高い人イコール頼まれごとがすごく多い人」というのは、実は世の中に喜ばれている。
頼まれごとの多い人、存在が喜ばれている人というのは、クリーニング屋さんをやればお客さんが来るし、喫茶店をやったらお客さんが来ます。
しかし、能力の高い人は必ずしもそうではありません。
私たちは何か勘違いをさせられてきた。
能力を高めさえすれば、絶対にいい暮し、いい人生が待っているのだと信じ込まされてきたのです。
しかし、どうやらそのようなところには本質はないみたいです。
人生はいかに頼まれごとをするかということに尽きます。
私の場合は、年間250回講演を頼まれている。
私も含めすべての人がそうなのですけれども、人生はただ頼まれごとの連続で成り立っていく。
その日々の積み重ねだけなのです。
『みんなが味方になるすごい秘密』KADOKAWA
人格者になるということは、徳があり、人をひきつけるような人柄があるということ。
藤尾秀昭氏はそれをこんなふうに語っている。
『「花は香り人は人柄」ということである。
見た目にいくら華やかで艶(つや)やかでも、造花には真に人を引きつける魅力はない。
人もまたいくら実力があっても、傲慢で鼻持ちならない人に人間的魅力はない。
まず自分を創(つく)ること。
自分という人間を立派に仕上げること。
そして、徳の香る人になること。
これこそ人生で一番大事な法則、これを遵守(じゅんしゅ)すれば人生は大丈夫という原則、すなわち人生の大則であろう。
それは…
一つは、人生に対して覚悟を決めること。
覚悟を決めない限り、真の人生は始まらない。
先哲は繰り返しこのことを説いている。
沖縄の漁師が言ったという。
「遠洋の漁場に出ようと決めると、風が起き、帆がざわめき、波が立ってくる。
だが、まだ覚悟が決まらない船には風が起きんのよ」
人生もまた然(しか)りである。
二つは、傲慢になるな、謙敬(謙虚で、敬い、慎むこと)であれ、と教える。
不遇の時には謙虚だった人が、うまくいきだすと傲慢になる。
人間の通弊(つうへい)である。
だが、傲慢になった時、天はその人の足をすくう。
その事例は数限りない。
三つは、誠実であれ、ということ。
誠実は古来聖賢がもっとも大事にした人間最高の徳目である。
あえてもう一つ付け加えれば、「久」であろう。
久しく続けることで、人生の大則は揺るぎないものになる。』
我々は子どもの頃から能力を磨くことばかりやってきた。
しかし、人生の最後に役立つのは人格を磨くこと、徳を積むことだ。
「40歳を過ぎたら、自分の顔に責任を持て」と言ったのは、アメリカの第16代の大統領、リンカーン。
つまり、40歳を過ぎたら、顔に、その人の品性や人格がにじみ出て来るということだ。
それは…
狡猾さ、卑(いや)しさ、ずる賢さ、冷酷さ、陰気さ、等が一瞬でも顔をよぎるのか、あるいは、愚直さ、明るさ、おおらかさ、正直さ、温かさ、陽気さ、等がにじみ出ているのか。
頼まれごとを、ニコニコしながら引き受け…
徳の香る人、人に喜ばれる人になりたい。
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