プロフィール

2022年9月18日日曜日

【「ゆるめる」とうまくいく】

小林正観さんの心に響く言葉より…

「こんな話を聞いたことがあるんです。

実は、日本最大手の葬儀社が、残された遺族の方 にアンケート調査をしたらしいんですね。

その結果、不思議な傾向が認められたというんです」

「へぇー、それはおもしろそうな話ですね。どんな傾向ですか」

「生前、優しくて親切で思いやりに満ちて温かい存在だった人、感謝される存在だった人は、多くの場合、安らかな死、『大往生』と言うんでしょうか、そういう死を迎えていたそうです。

痛がらない、苦しまない死に方だったというんです。

ところが、生前自己主張が強く、わがままで、自己中心的で他人に思いやりが少なかったような人は、多くの場合、痛がったり苦しんだりして死んでいったというんですね。

その葬儀社は、全く無心に、事実だけを集めたかったんだそうですが」

「すごい話ですね」

みんなが、うーむ、と考え込みました。

もちろん、心優しい人でも、苦しんで死んだ人もいますから、これが「全て」「必ず」というわけではありません。

「多くの場合」なのです。

ただ、そういう場合も、「頑張る」 「負けず嫌い」との傾向があるように思いました。

私に一つの体験があります。

未知の人から電話がかかったことがありました。

神経痛で10年も苦しんでいる、いろいろやってみたが治らない。

人から聞いて、神経痛を治すヒントが得られないかと電話した。

病院でも薬でも治らない神経痛を、治す方法はないか。

そういう内容でした。

そのときの私の答えは、「もしかしたら、神経をビッと張っていませんか」 というものでした。

相手の方は(声は60代の感じでしたが)、 「はあ......」と、けげんそうな声を出しました。

「もし神経をずっと張り続けてきたのなら、神経をちょっとゆるめてみてください。

張っ た弦はちょっとさわっただけで大きな音になりますが、ゆるんだ弦は いくらつまびこうと しても音になりません。

神経痛も同じように考えたら、響かない、ビンビンしない、とい うことになりますよね」

「神経をゆるめるんですか......」

はあ......っ、と大きく息を吐き出したような音が、電話の向こうでしました。

10秒ほどたって、「痛みが......消えました」 小さな、蚊の鳴くような声でした。

「信じられない」という思いが、こちらに届きまし た。

それはそうでしょう。この10年、ずいぶん苦労をして病院を回ったらしいのです。

その "難病" が、10秒で、しかも自分自身の力だけで、消滅したのですから。

もちろん、全ての神経痛がそれで治る、などとは言えません。

が、そういう実例が存在しました。

この実例をもとに、ある推論が成り立ちました。

自己主張をしたり、他人と争ったり闘ったりしてきた人は、「神経の糸」をずっと張り続けてきたのかもしれません。

そこに、病気という名の臓器の故障や不調が加わったとき、神経の張り=「痛み」というかたちで表れてくるのかもしれません。

一方、他人と争ったり闘ったりせず、優しく穏やかで温かく思いやりに満ちた人格を持っていた人は「神経が張っていない」がゆえに、臓器が故障し不調になっても、「痛み」を感じにくかったのかもしれないのです。

いつも「負けないぞ」と頑張っている神経と、優しさに満ちた神経とでは、確かに響き方(痛さ)が違うような気がするのですが、どうでしょうか。

「死」という瞬間をはさみ、その直前の「死に方」は楽な方がよいでしょう。

力を抜いて生きることが「安らかな死」につながっているらしいのです。

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誰かに、ああだこうだと指摘されたり、上から目線で偉そうに言われたりすると、カチンときたり、ムッとしたりすることがある。

「何故私があなたに言われなければならないんだ」「あなたに(そこまで)言われる筋合いはない」「なぜそんなに下に見られなければならないんだ(私のが上なのに)」と思うからだ。

心の奥底には、自分が「大したものである」「なかなかのものだ」という思いがある。

うぬぼれ、驕(おご)り、高ぶり、傲慢という気持ちだ。

逆に言うなら、人に何か言われて「カチン」ときたら、「ああ、今自分は『大したものだ』と思っているんだな」「今、自分は『偉そう』になっているんだな」と気づくことが必要だ。

それが、心の弦がピーンと張って、臨戦態勢に入っている状態。

小林正観さんは、そんなときは、自分は「大したものじゃない」「ろくなものじゃない」と思うことが必要だという。

実際、よく考えてみれば、欠点もあり、間違いや失敗もするし、ダメなところも多い、ろくなものじゃないのが人間だ。

そして大事なことは、人は、自分一人で生きているわけではなく、まわりの人たちの助けがなければ、一日たりとも生きていけない小さくて弱い存在だと知ること。

無人島で、自給自足で生きているわけではないからだ。

だからこそ、「おかげさまの心」や「謙虚さ」が必要となる。

また、人と争い、戦って、競争して生きてきた人は、心の弦(つる)が常にピンと張っている。

神経がいつもピリピリしている。

それが嵩(こう)じると、心の病になりやすい。

だから、大事なのが、弦をゆるませること。

それは、ボーっとして、力を抜くことでもある。

「ゆるめる」とうまくいく。

カチンときたら…

自分は、「大したものではない」「ろくなもんじゃない」と思い定めること。

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