【「ゆるめる」とうまくいく】
小林正観さんの心に響く言葉より…
「こんな話を聞いたことがあるんです。
実は、日本最大手の葬儀社が、残された遺族の方 にアンケート調査をしたらしいんですね。
その結果、不思議な傾向が認められたというんです」
「へぇー、それはおもしろそうな話ですね。どんな傾向ですか」
「生前、優しくて親切で思いやりに満ちて温かい存在だった人、感謝される存在だった人は、多くの場合、安らかな死、『大往生』と言うんでしょうか、そういう死を迎えていたそうです。
痛がらない、苦しまない死に方だったというんです。
ところが、生前自己主張が強く、わがままで、自己中心的で他人に思いやりが少なかったような人は、多くの場合、痛がったり苦しんだりして死んでいったというんですね。
その葬儀社は、全く無心に、事実だけを集めたかったんだそうですが」
「すごい話ですね」
みんなが、うーむ、と考え込みました。
もちろん、心優しい人でも、苦しんで死んだ人もいますから、これが「全て」「必ず」というわけではありません。
「多くの場合」なのです。
ただ、そういう場合も、「頑張る」 「負けず嫌い」との傾向があるように思いました。
私に一つの体験があります。
未知の人から電話がかかったことがありました。
神経痛で10年も苦しんでいる、いろいろやってみたが治らない。
人から聞いて、神経痛を治すヒントが得られないかと電話した。
病院でも薬でも治らない神経痛を、治す方法はないか。
そういう内容でした。
そのときの私の答えは、「もしかしたら、神経をビッと張っていませんか」 というものでした。
相手の方は(声は60代の感じでしたが)、 「はあ......」と、けげんそうな声を出しました。
「もし神経をずっと張り続けてきたのなら、神経をちょっとゆるめてみてください。
張っ た弦はちょっとさわっただけで大きな音になりますが、ゆるんだ弦は いくらつまびこうと しても音になりません。
神経痛も同じように考えたら、響かない、ビンビンしない、とい うことになりますよね」
「神経をゆるめるんですか......」
はあ......っ、と大きく息を吐き出したような音が、電話の向こうでしました。
10秒ほどたって、「痛みが......消えました」 小さな、蚊の鳴くような声でした。
「信じられない」という思いが、こちらに届きまし た。
それはそうでしょう。この10年、ずいぶん苦労をして病院を回ったらしいのです。
その "難病" が、10秒で、しかも自分自身の力だけで、消滅したのですから。
もちろん、全ての神経痛がそれで治る、などとは言えません。
が、そういう実例が存在しました。
この実例をもとに、ある推論が成り立ちました。
自己主張をしたり、他人と争ったり闘ったりしてきた人は、「神経の糸」をずっと張り続けてきたのかもしれません。
そこに、病気という名の臓器の故障や不調が加わったとき、神経の張り=「痛み」というかたちで表れてくるのかもしれません。
一方、他人と争ったり闘ったりせず、優しく穏やかで温かく思いやりに満ちた人格を持っていた人は「神経が張っていない」がゆえに、臓器が故障し不調になっても、「痛み」を感じにくかったのかもしれないのです。
いつも「負けないぞ」と頑張っている神経と、優しさに満ちた神経とでは、確かに響き方(痛さ)が違うような気がするのですが、どうでしょうか。
「死」という瞬間をはさみ、その直前の「死に方」は楽な方がよいでしょう。
力を抜いて生きることが「安らかな死」につながっているらしいのです。
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誰かに、ああだこうだと指摘されたり、上から目線で偉そうに言われたりすると、カチンときたり、ムッとしたりすることがある。
「何故私があなたに言われなければならないんだ」「あなたに(そこまで)言われる筋合いはない」「なぜそんなに下に見られなければならないんだ(私のが上なのに)」と思うからだ。
心の奥底には、自分が「大したものである」「なかなかのものだ」という思いがある。
うぬぼれ、驕(おご)り、高ぶり、傲慢という気持ちだ。
逆に言うなら、人に何か言われて「カチン」ときたら、「ああ、今自分は『大したものだ』と思っているんだな」「今、自分は『偉そう』になっているんだな」と気づくことが必要だ。
それが、心の弦がピーンと張って、臨戦態勢に入っている状態。
小林正観さんは、そんなときは、自分は「大したものじゃない」「ろくなものじゃない」と思うことが必要だという。
実際、よく考えてみれば、欠点もあり、間違いや失敗もするし、ダメなところも多い、ろくなものじゃないのが人間だ。
そして大事なことは、人は、自分一人で生きているわけではなく、まわりの人たちの助けがなければ、一日たりとも生きていけない小さくて弱い存在だと知ること。
無人島で、自給自足で生きているわけではないからだ。
だからこそ、「おかげさまの心」や「謙虚さ」が必要となる。
また、人と争い、戦って、競争して生きてきた人は、心の弦(つる)が常にピンと張っている。
神経がいつもピリピリしている。
それが嵩(こう)じると、心の病になりやすい。
だから、大事なのが、弦をゆるませること。
それは、ボーっとして、力を抜くことでもある。
「ゆるめる」とうまくいく。
カチンときたら…
自分は、「大したものではない」「ろくなもんじゃない」と思い定めること。
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