安岡正篤先生「新年の言葉」
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新という字を知らぬ者はない。
然し新という字の真の意味を解する人は案外少い。
元来この字は「辛」と「木」と「斤」との組合せである。
辛は努力を意味し、
斤は木を斬る「まさかり」、「大をの」であり、
これで木をきること、
それから「斤斤」といえば明らかに見わける、
又いつくしむ(慈愛)の意がある。
即(すなわ)ちよく木を愛し育て、
それを努力して加工し、
新-あらたなものにして活用する
ということを表すものである。
こんな深い正しい意味を知らないで
「あたらしがりや」など、
目先の変った、ものめずらしいということに
軽々しく解するのは、とんでもないことである。
本当に新しくするのには
大した用意と努力を要するわけで、
新人などざらにあるものではない。
年の始に勉強せねばならぬことは、
先(まず)以(も)って
自己をどう維新するかということである。
安岡正篤
『安岡正篤一日一言』より
致知出版社様メルマガよりシェアさせていただきました。
押忍!
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