1990年代初頭、
とある日の極真会館 総本部道場 会館朝礼でのお話し。
(ひょっとすると毎週木曜日に行われていた大山総裁直伝の内弟子稽古の時だったかもしれません。)
*****
「君たちなぁー
バリバリ、バリバリ、稽古をして、
沢山ご飯を食べて筋肉で体重を増やしなさい!
いいか、君たち、よく聞けよ、、
60キロの人間より、70キロの人間の方が強いよ、
70キロの人間より、80キロの方が強い、
80キロよりも90キロの人間の方が強い。
大きい方が強いんです!
その90キロの人間より、
牛の方が強いよ、
その牛よりも熊の方が強い、
熊よりも象の方が強い!
(あくまでも総裁独特の言い回し表現の仕方であると理解しております。)
だがな、
君たち、、、、
アフリカにはな、
その象を大群になって食べてしまう人食い蟻というのがいるんだよ。
(まだ10代後半の子供の私にはその話のスケールが大き過ぎて総裁のお話しの真意が掴めず困惑しておりました。
しかしながら、総裁のお話しが抜群に面白くどんどん引き込まれていきました。(^^))
またその人食い蟻を食べてしまう、
バク(夢を食べるといわれている動物)という動物がいるんだよ。
ということでね君たち、
この世の中でバクが一番強いんです!」
(総裁は真意が掴めずに目が点になっている自分たち内弟子を眺めながら、
ケ、ケ、ケ、ケ、、、という、
もう魅力満点な笑顔で私たち内弟子たちを眺め続けているのでした。笑)
また、
総裁室に来客があり、
私がお茶汲みのお仕事をさせて頂いていた時の出来事。
☆お客様
「総裁、この地球上で一番強い最強の動物は何でしょうか?」
☆総裁
「それは、、、、、
夢を食べてしまうバクでしょうね。」
☆お客様
「、、、、、(目が点状態で終始無言)」
いま、考えますと、
総裁は身体も動かさず、汗も流さず、
稽古もしない連中の頭でっかちになった現実離れした最強論争や幻想、あるいは、
相手に触りもせずに「気」だけで相手を吹っ飛ばすなどの眉唾モノの類が大嫌いでありました。
ある意味、
本当に良い意味での現実主義者、唯物論者であられた様な気が致します。
また、
あくまでも個人的見解ですが、
その反面、「幻想が最強である」という事を総裁は見抜かれておられたのだと思います。
要するに、
そんな目に見えない様なモノや、
浮世離れした幻想、最強論争などをしている暇があったら「稽古しなさい」ということであったように思います。
「頭デッカチになるな!
身体を動かして汗をかけ!
身体がボロボロになるまで稽古しろ!」
繰り返し繰り返し総裁に御指導頂いたお言葉です。
「実践なくんば証明されず、
証明なくんば信用されず、
信用なくんば尊敬されない。」
大山倍達総裁
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このお話し、
あくまでも私石黒が極真 総本部 内弟子 第19期生として過ごした3年間の経験をもとにしたお話しであります。
全国、全世界中におられます優秀な極真 師範、諸先輩、諸後輩の皆様におかれましては、
私が経験した3年間の拙い経験として受け流して頂けましたら幸いであります。
皆さま、本当にいつもありがとうございます。
今後とも御指導の程を何卒宜しくお願い申し上げます。
押忍 石黒康之
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