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2015年4月20日月曜日

今日の言葉 稽古

石黒ブログを読んで頂けるご縁に感謝致します。


いつもありがとうございます。




「一国は一人を以て興り、一人を以て亡ぶ」


宋代の人、蘇老泉の言葉である。

これは国に限ったことではない。

会社然り、各種の団体然り、そして家庭然り。

どういう形であれ人間が集まるところには、
そこにどういう人物がいるかで
その人間集団の命運が決まる、
ということである。

一人ひとりがどのような修養を積み、
いかなる資質を身につけているかが問われるのだ。
人物学人間学の大事さが説かれる所以である。


中でも長たる者の責務は重い。


その人のあり方が他の多くの命運に
もろに関わっていくからである。
己を修めることに努めなくてどうしよう。

と言うと、それは長の話であって自分とは関係がない、
別の世界のことだ、と思われる方がいるかも知れない。
そうだろうか。


ここに孟子の言葉がある。


「人恒(つね)の言あり。

 皆曰わく、天下国家と。

 天下の本は国に在り、

 国の本は家に在り、

 家の本は身に在り」


人々は誰もが口を開けば天下国家と言うが、
天下の本は国であり、国の本は家であり、
家の本はわが身、自分自身である、というのである。

天下を論じ国を立派にしたいと思うならば、
何よりも先にわが身を修めなければならないことに思いが至る。

この自覚に立つとき、明確に見えてくるものがある。
長い航海にたとえられる人生。
自分の人生は誰のものでもない。

自分の人生航路が向かう先を定めるのは自分自身なのだ、
自分の人生の長は自分自身なのだ、という思いである。

この思いを帯して人間学探究に三十余年、
折々に学び得た要諦をまとめたのが本書である。

(後略)


『長の十訓』あとがきより


致知より


拳立て十四回です。



今日一日、皆様が無事であることを神にお祈り致します。



押忍 石黒康之

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