プロフィール

2015年11月24日火曜日

無題

【お母さんへの手紙】

お母さん、私を産んでくれてありがとう。

あんなに痛くて辛い思いをしたのに、私を見た瞬間、

満面の笑みで「わぁっ女の子!嬉しい!」と言ってくれたね。

私が夜中に泣いてお母さんが眠れなくても、いつも私を
優しく包んでくれた。

私が病気になりにくいようにって母乳で育て、いつどんな
時も私がお腹をすかせればすぐにおっぱいをくれたね。

夏は自分が真っ黒に日焼けしても私をプールに連れていき、
冬は寒い時に自分の上着を脱いで私に着せてくれたね。

私が幼稚園に行きたくなくて、二人乗り自転車のうしろで暴れて転んだ時、お母さんはすぐに私を抱き上げ「大丈夫⁈痛いとこない⁉」って。

全く怒らなかった。

私は無傷で、お母さんはスボンが破れて手足をすりむいていたのにね。

私が学校で悪口を言われたと泣いて帰った時
「お母さんだけはあなたの味方だから」
と私を抱きしめ、

高校三年間は毎日手作り弁当、
お昼休みにお弁当箱のフタを開けるのが楽しみだった。

私が社会に出て、毎日遅くまで遊び回ってた頃
怒る父親とは反対に
「若いうちに好きなことをやれば良い。会社や他人に迷惑さえかけなければ自己責任で」
と見守る姿勢を貫き通した。

そして私が結婚する時には
自分が一生懸命働いて貯めたお金を何の惜しげもなく私に持たせ
「あなたの結婚資金はあなたが赤ちゃんの時から積み立ててきたし、
あなたが幸せなことがお母さんも幸せ。
何か困ったときに使いなさい」と言った。

それから私に赤ちゃんが産まれた。
里帰りした私と赤ちゃんを優しく迎え入れ、私が夜中に授乳すると寒いから、とわざわざ新しい暖房器具を用意し、
赤ちゃんの肩が寒そうだからとベストを編んでくれたり、
朝は私よりも早く起き、
夜は私より遅くまで起きていた。

お母さん
私が産まれてから今日までお母さんが私にしてくれたことは、
当たり前で、だれからも何の評価もなく、お母さん自身も
当然のことと思ってしてきたことばかりかもしれない。

でもね、私はお母さん自身がそのことを
「母親として当然のことをしてきただけ」
と言えることが1番スゴイことだなって思うの。

こうして私も今お母さんになって、やっとお母さんの
すごさがわかったの。

だからね、声を大にして言うよ。

私のお母さん!

私のことをこんなにも愛し、大切にしてくれてありがとう。

それから、今度は世界中のお母さんへ。

お母さんがしてること、今は誰も褒めてくれないかもしれない。

それどころか、一生懸命作ったご飯、5才の娘に「何かマズイ」って言われたり、2才の息子にお皿のおかずを投げ捨てられたりね。

それでそれを黙って拾うお母さんに、お父さんが「子供の好きなものにしたほうが良いんじゃない?」ってね。
簡単に言うけど、
だって、栄養バランスとか考えてるからね。

でもね!
お母さんが家族に注ぐ素晴らしい愛情は、
毎日毎日家族の心に少しずつ少しずつ、
目立たないけど、
まるで雨のしずくのように注がれて、
いつかお母さんがおばあちゃんになる頃、
きっといっぱい色んな形でかえってくるよ。

しずくがバケツいっぱいになったら外に溢れるようにね!

だからまだ今は家族の心のバケツに愛情を貯める時。

今は誰も褒めてくれなくても
ちゃんと伝わってるよ。

今は誰も認めてくれなくても
ちゃんと届いてるよ。

だからお母さんは今のお母さんのままでいい。

十分頑張ってるんだから。

誰よりも家族のこと愛してるんだから。

…ぽちゃんっ、ぽちゃんっ、ぽちゃんっ…

お母さん
いつもありがとう
 
 
 
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