あせるな
いそぐな
ぐらぐらするな
馬鹿にされよと
笑われようと
自分の道をまっすぐゆこう
時間をかけて磨いてゆこう
これは坂村真民が66歳の時に
書いた詩です。
坂村真民の生き方を
よく表している詩であると言えます。
坂村真民は、小さい時から病弱で、
中学生頃までは、学年で一番
小さい少年でした。
徴兵検査も「筋骨薄弱第二乙」という
判定を受け、お国のために
役に立たない人間として
レッテルを貼られました。
四十歳代には生死を彷徨うような大病を患い、
普通の人からは一歩も二歩も遅れて
人生を歩んできたのです。
そういう中で真民は、普通の人と
同じように生きるのではなく、
人の起きる前に起き、人より何倍も努力し、
自分の花を咲かせるために
必死で生きてきました。
真民詩の中でも、
「自分は晩生(おくて)の人間だから、
人より少しでも長生きして、
独自の花を咲かせるのだ。
天才でない者は努力するほかに道はない。
天才でない者は一日でも一時間でも
長く生きて自分を成長させ
自分の花を咲かせねばならぬ」
と書いています。
真民は、詩を書くことも、
仏教の教えを学ぶことも、
すべて「いかに人間として自分を
深く掘り下げてゆくか」ということを
いつも考え、生きてきた人間です。
この「時間をかけて磨いてゆこう」
という言葉も、真民流の生き方の真髄です。
◆坂村真民記念館館長が、
真民詩をやさしく紐解いた手引き書。
『かなしみをあたためあってあるいてゆこう』
(西澤孝一・著)
致知出版社様メルマガよりシェアさせて頂きました。
押忍!
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