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2015年8月24日月曜日

今日の言葉2

本日、二つ目の今日の言葉となります。


宜しくお願い致します。



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今年の7月、現役選手としては異例の
 七段昇格を果たした柔道家・野村忠宏さん。

 オリンピックで前人未到の3連覇を達成し、
 いまも現役最高齢として
 挑戦し続けておられる野村さんの
 勝負に対する原点とは──。

 本日は特別に『致知』最新号より、
 野村さんの記事をご紹介いたします♪


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    『致知』2015年9月号

       「柔道一心」

  野村忠宏(柔道家)


 柔道に対する思いとは裏腹に、
 デビュー戦となった公式戦で
 女の子に負けるなど実力は
 全くといってよいほど伴っていなかった。

 また、一つ上の兄が強かったため、
 周囲から常に比較の目で見られていたように思う。


 それでも自分なりに頑張って
 練習に取り組んではいたが、身体も小さく、
 試合で勝つ喜びを味わうことはほとんどなかった。


 当時天理高校柔道部の監督だった
 父親に教えてほしいという思いも、
 日夜部活の指導に専念していた
 父親にはほとんど届かなかった。


 思えばあの頃は、
 いつ柔道を諦めてもおかしくなかったように思う。


 ただ、幸いにも僕には一つの支えがあった。


 祖父の道場で子供の頃に覚えた
「背負い投げ」だ。


 この技で上手くなりたい、
 この技で試合に勝ちたい。
 その一心だった。



 もちろん当時は試合で通用するわけもなく、
 あくまで練習中に自分より大きな相手を
 時折投げ飛ばすことができたにすぎない。

 柔道の世界は一対一の戦いで、
 強い者が勝ち弱い者が負ける。
 結果が出なければ自信の持ちようもない。

 それだけに「俺は背負い投げを信じてやるしかない」
 という思いだけが唯一の支えとなった。


 いまは勝てなくとも、
 この背負い投げという技を大切に磨き続けよう。


 3年後か5年後になるかは分からないが、
 いずれはこの技を武器に、
 絶対に強くなると自分に言い聞かせた。


 現在の自分ではなく、
 真剣な努力を続けた未来の自分に期待しようと考えたのだ。


 努力をすればすぐに結果が出る時もあれば、
 そうでない時期もあるのは、
 どの世界でも同じではないだろうか。


 自分の現状だけを見て簡単に諦めてはいけない。
 僕の勝負に対する原点がここにある。



  ※野村さんのオリンピック3連覇への道のりは
   どのようなものだったのでしょうか。
   続きは、最新号P44をご覧ください♪



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致知より



押忍 石黒康之

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