「小さな実践のススメ」
鍵山 秀三郎(日本を美しくする会相談役)
※『致知』2015年11月号
特集「遠慮」より
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イギリスの首相を務めた
ベンジャミン・ディズレーリは、
「いかなる教育も、
逆境から学べるものには敵わない」
と言っています。
では、逆境に遭うことがすべてかといえば、
そうではありません。
日頃から様々なことを
通じて学んでいるからこそ、
逆境から学べるのであって、
何の備えもない人が逆境に遭うと、
そこで潰れてしまいます。
やはり大事なことは、
日々いろんな人や書物から学んで、
それを自分の血肉にしていくことだと思います。
(略)
鎌倉の円覚寺の初代管長をお務めになった
今北洪川(いまきたこうせん)ご老師の
『禅海一瀾(ぜんかいいちらん)』という本に、
「百萬経典 日下之燈」
という言葉があります。
百万本のお経を読むほど
膨大な知識を頭に詰め込んでも、
実践しなければ、太陽の下のロウソクの灯と同じで
全く役に立たないということです。
私はこの言葉にいたく感銘を受けまして、
身につけた知識を少しでも
実践に移すよう努めております。
それは何も大それたことをする必要はありません。
毎日身の回りの掃除をきちんとする。
その日出会った方やご縁のある方に
毎日欠かさずハガキを書く。
そうした目の前の小さな実践を
コツコツと積み重ねていくことです。
(略)
こうした日常の本当に些細な、
他人から見たらどうでも
いいようなことであっても、
それをコツコツと積み上げていく。
これが皆様方の人生を変えていくのです。
一日一日をどういう心構えで過ごしたか、
皆さん方の人生は、その積み重ねのとおりに
創り上げられていくことを自覚する。
そうした深い慮りを持って、
ぜひとも素晴らしい人生を
切り開いていただきたいと願っております。
☆☆☆
致知出版社様より
押忍!
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