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2017年8月28日月曜日

表裏一体 陰陽

禍や福のよる所、
 福や禍の伏する所。

  老子
(『老子講義録』より)


【解説】(本田濟・講述)

「禍や福のよる所、
 福や禍の伏する所」

 の二句は、
 独立してとくによく
 後世引かれます。

『列子』に塞翁の馬の寓話が
 あります。
 
 国境あたりに住んでいる
 おじいさんが、
 一頭の馬を失くした。
 
 
 近所の人が悔やみをいうと、

「この禍が福にならんとはかぎらん」
 
 と平然としていた。

 しばらくすると、
 逃げたと思った馬、
 どうやらさかりがついて
 いたらしい。


 別の馬を一頭連れて
 帰ってきた。

 この馬が名馬だった。

 みんなが祝いをいうと、
 
「いやこの福が
 いつまで続くかわからない」

 といった。

 息子がその名馬にまたがって
 徳井になって乗っていたら
 転げ落ちて腕を折った。


 近所の人が悔やみをいうと、

「この禍が福にならんとはかぎらん」

 という。

 またたく間に戦争が起こって、
 村中の若者が全部戦死して、
 その腕を折った息子だけが
 生き残った(笑)。

 
 この寓話のいいたいことは、
 禍と福がお互いに
 寄りかかっているという
 ことです。
 

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