心理技術アドバイザー、梯谷幸司氏の心に響く言葉より…
過去基準の場合、何かアクシデントが起きた時、しばしば「なぜこれが起きたのか」と自他に問いかけます。
原因を探るために、「なぜ」という言葉を使ってしまうのです。
ただし、その原因が明確になることはほぼありません。
自動車メーカーのトヨタの現場で実践されているトヨタ式カイゼンを真似(まね)して、「『なぜ』を5回繰り返せ」と言う人がいます。
機械の分野ならそれは有効です。
なぜなら機械の不具合であれば、ここが1ミリ厚いのではないか、工程はどうかと、必ず答えにたどり着けるからです。
しかし、それを人間に当てはめて「なぜ」と原因を探りにいってしまうと、人間のメカニズムは複雑ですから、答えは出てこないどころか、具合が悪くなってしまうのです。
企業のコンサルティングをして感じるのは、「なぜ」を繰り返す社長の会社はスタッフもあまり伸びませんし、うつの社員が多いという傾向もあります。
たとえていえば、子供がテストで80点をとったケース。
お母さんが「なぜ80点なの?」と、原因に焦点を当ててしまうと、子供は無意識に言い訳を考え始めてしまうのです。
それに対して未来基準の場合、「何の目的で80点を取ったの?」という質問になります。
そこには大きな目的があるんだね、という前提があるわけです。
「どんな目的なんだろう」と未来に視点が向かいます。
病気も、「なぜ病気になったのか?」ではなく、「何のために病気になったの?」という質問になります。
すると「この病気は何か意味があってやっているのだ、何かに気づく必要があったんだ」という前提が生まれます。
しかし、「なぜ病気になったのか?」を追求し始めると、過去に焦点が当たり、「何か悪いことがあった」という前提で話が進んでいってしまいます。
過去と未来、どちらに焦点を当てるのかで、身体の反応や脳の動きが大きく変わってしまうのです。
【過去基準】
行動する時、「なぜ」それをやりたいのか理由を考える。
また、自分の行為がうまくいかないとき、「なぜ」うまくいかないのか、原因を考えるパターン
【未来基準】
行動するとき、「何のために」それをやりたいのか目的を考える。
また、自分の行為がうまくいかないとき、「何のために」うまくいかないのか、別の目的や新たな利用法を考えるパターン
『なぜかうまくいく人のすごい無意識』フォレスト出版
未来志向の人は、その先を考える。
たとえば、病気が治るのが最終目的だと思ってしまうと、病気が治ったとたん、目的がなくなり腑抜(ふぬ)けのようになってしまう。
しかし、何か自分が本当にやりたいことがある、そのために病気を治したい、というのなら病気を治すのは単なる途中の一過程となる。
ビジネスの世界でもそれは同じこと。
それを本書の中でこう書いてある。
『立ち上げた会社が一部上場企業になったある創業者。
さぞお金の優先順位が高いだろうと思って聞くと、1位「信頼」、2位「貢献」、3位「成長」ともっともらしいことが出てきます。
これだけ稼いでいるのにお金が上位にないなんておかしい…。
最初は謎だったのですが、よくよく聞いていくと、判明しました。
すべての価値観にお金が紐づいていたのです。
1位「信頼」を大切にしているとファンが増えて売上げ拡大につながる。
2位「貢献」は社会に貢献すれば恩恵を受ける人増えて売上げにつながる。
3位「成長」は成長が新しいビジネスの発見につながって売上に結びつく。』
つまり、病気と同じで、お金の先に確固たる目標ややりたいことがある。
何のためにお金が必要なのか、ということ。
それが未来基準。
真の目標をクリアーすれば、おのずと途中のお金もついてくる。
未来基準で生きていきたい。
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シェアさせていただきました。
押忍
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