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2015年12月18日金曜日

無題

塾式教育の成果/安岡正篤活学一日一言

日本が今度の大戦争に敗れて、敵軍(即ち連合軍)の占領下に入って、GHQの支配を受けるようになった時のことです。マッカーサー将軍が、当時の吉田首相と会談の節にふとこういうことを言ったそうです。
「自分は日露戦争当時の日本の将軍たちを知っておる。またあの頃の日本の"軍"というものをよく研究した。その経験から言うと、今度の戦争における日本の将軍たちは、当年(即ち明治)の将軍たちに比べると人間が違うように思われる。失礼だが非常に落ちておるように思われる。その原因は、或いは真因(本当の原因)は何辺(なへん)にあるのだろうか」

こういう質問をしたそうであります。吉田さんがこれに対してどういう答えをされたのか、私は聞き漏らしました。吉田首相がこのことを、京都大学の和辻哲郎先生に、ある日ふと漏らしたそうであります。すると和辻さんは言下に
「それは結局、明治の将軍たちは"塾式教育"を受けた。この頃の将軍たちは所謂(いわゆる)、"字校出"である。これが一番大きな差異でしょう。違いでしょう」
こう答えたそうであります。吉田さんは非常に深く頷(うなず)いたそうであります。



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