プロフィール

2016年3月14日月曜日

私は石田梅岩を二つの意味で
高く買いたいと思うんです。

一つは宗教を完璧に相対化したことです。
だいたい宗教というのは、
自分の信ずるお宗旨様というか教祖がいて、
その教えに従うわけです。

ところが石田梅岩は、
宗祖とか教祖の教えではなくて、
まず心があるというところから
発想しました。

心というのは
「コロコロとした玉のようなもの」と
いうのが語源だといわれます。

人間には心というものがある、
しかもそれはコロコロしたものらしい、
三種の神器の一つに勾玉がありますが、
勾玉みたいなものだと
イメージしたわけですね。

そして人間にとって重要なのは、
そういう心という玉を磨くことである、と。

その心を磨くための磨き砂は、
儒教の教えでもいいし、
仏教の教えでもいいし、
神道の教えでもいい。

あらゆる宗教が磨き砂になるといって
宗教を相対化しているんです。

こんな発想は世界にも類がないと思います。


渡部昇一先生



致知出版社様メルマガよりシェアさせていただきました。


押忍!

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