私は石田梅岩を二つの意味で
高く買いたいと思うんです。
一つは宗教を完璧に相対化したことです。
だいたい宗教というのは、
自分の信ずるお宗旨様というか教祖がいて、
その教えに従うわけです。
ところが石田梅岩は、
宗祖とか教祖の教えではなくて、
まず心があるというところから
発想しました。
心というのは
「コロコロとした玉のようなもの」と
いうのが語源だといわれます。
人間には心というものがある、
しかもそれはコロコロしたものらしい、
三種の神器の一つに勾玉がありますが、
勾玉みたいなものだと
イメージしたわけですね。
そして人間にとって重要なのは、
そういう心という玉を磨くことである、と。
その心を磨くための磨き砂は、
儒教の教えでもいいし、
仏教の教えでもいいし、
神道の教えでもいい。
あらゆる宗教が磨き砂になるといって
宗教を相対化しているんです。
こんな発想は世界にも類がないと思います。
渡部昇一先生
致知出版社様メルマガよりシェアさせていただきました。
押忍!
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