「孟母三遷の教え」ということわざは、縁がいかに大切かをよく物語っています。
今から二千四百年前にいた中国の有名な思想家、孟子は、少年時代、墓場の近くに住んでいました。
学業はそっちのけで、葬式ごっこをして遊んでばかりだったので、母親は見るに見かねて商店街に引っ越しました。
すると、「今日はいくら損した得した」という商人の会話を聞いて育ちました。
孟子に家事を頼むと、「時給いくら?」と言ってきたり、損得勘定で動くようになってきました。
子供の頃から損得だけで動く人間になってはいけないと心配した母親は、
ついに学校の側に引っ越しました。すると、周りには勉強熱心な友達も多く、
学校の先生も近くに住んでいたので、孟子は一生懸命に勉強するようになったという話です。
孟子という人は、今日でも教科書に出てくるような人ですから、
元々とても優秀な人だったと思いますが、もし学校のそばに引越さなければ、
歴史に名を残す思想家にはなっていなかったと思います。
ですから、自分を取り巻く縁はとても大事です。
【しかし、あくまで、因は自分の行いである】
しかし、環境は縁であって因(タネ)ではありません。
どんな素晴らしい先生に出会っても、自分が勉強しなければ、自分の成績はあがりません。
どんな素晴らしい人を上司にもっても、自分が努力しなければ力はつきません。
逆に環境に恵まれなくても、自分が努力したことは全部自分に返ってきます。
いい縁を選ぶことは大事ですが、もっと大事なことは、どんな環境でも、より良いタネまきをすることです。
環境は選べるものもありますが、選べないものもあります。
しかし、今、ここで、自分がどんなタネまきをするかは、自分で選ぶことができます。
そして、それは必ず自分に返ってくるのです。
結果には、因と縁とがあることを今回は知っていただきたいと思います。
このことが分かると、世の中の見方が変わりますね。
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Facebookよりシェアさせていただきました。
押忍!
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