少年の時はまだ純真であって、
我執我見の障礙(しょうげ)が
ないために、かえってよく
天と通ずるのである。
これを「童心」と言う。
同等に世間摺れした男より
家庭の女に、貴族富豪その他の
文化階級より田夫野人の間に、
大義に対する純真な感激が
存するものである。
これを「素心」と言う。
我々は幾才になってもこの童心を、
どんな地位身分になっても
この素心を失ってはならぬ。
もちろん、いつまでも
子供のままであれ、
野人のままであれというのではない。
成長と教養とに従って
思索反省は複雑豊富に
ならねばならぬ意味である。
成長と教養とがこれを
傷(そこな)っては、
人間として忌むべき不祥である。
◆いま失われつつある
日本人の「倫理」を甦らせる一冊
『いかに生くべきか』(安岡正篤・著)
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押忍!
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