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2017年3月20日月曜日

ポーズ 姿勢 笑顔からの脳内変化

【ハイパワーポーズ】


晴香葉子氏の心に響く言葉より…


オリンピックの選手などが、ゴールテープを切るときに、胸を広げ手をあげる勝者のポーズ、何度目にしても感動する力強いポーズですよね。

このようなポーズは、生まれつき盲目の選手がゴールする際にも見られます。

生まれ持った意味のあることだと考えられ、研究が進んでいます。


ハーバード大学の社会心理学者エイミー・カディが行った調査によると、ハイパワーポーズ(力強いポーズ)をたった2分間とるだけで、体内に明らかなホルモン変化が見られ、脳の状態が変わることがわかりました。

実験で行われた具体的なハイパワーポーズは、"両足を開いて立ち、手を腰にあて、胸を開いて立つ"というものや、"背を倒せる椅子にのけぞり、両手をあげて、胸を開く"といったものがありました。

反対にローパワーポーズ(力の弱そうなポーズ)としては、"身体をまるくして膝を揃えて座る"というものや、"足をクロスして立ち、両腕で自分を抱きしめるように身体をまるめる"といったものがありました。


実験の結果、ハイパワーポーズをとった人たちのほうが、ローパワーポーズをとった人たちよりも、支配的なホルモンであるテストステロンの増加が見られ、ストレスホルモンであるコルチゾールの減少が見られました。

ハイパワーポーズをとった人たちは、主張的になり、自信がアップし、ストレスが低減しましたが、反対にローパワーポーズをとった人たちは、内気になり、ストレスに敏感になったのです。

このようなホルモン変化は、20分程度もつそうなので、大事な打ち合わせや気の重い営業活動があるときは、早めに現場に到着し、場所を探し、ハイパワーポーズの時間をとるという方法で、乗り切ってしまえばいいですね。


たった2分間。

もし足りないのならばあと数分、家を出る前に、ハイパワーポーズをするだけでも、通勤のストレスも減り、やる気がアップします。

朝目が覚めたときに、ベッドに横になったまま大きく伸びをして、そのまま腕をガッツポーズにし、しばらく過ごすのもおすすめです。


私たちの多くは、パソコンに向かい、猫背で仕事をしています。

これはまさにローパワーポーズです。

落ち込みそうになったら、デスクで胸を広げ伸びをしてみるだけでも、気分が変わりますよ。


カナダの心理学者ヴァネッサ・ボーンズらが行った実験もご紹介しましょう。

参加者に血圧計による圧迫で痛みを加え、不快に思うタイミングでストップをかけるという実験をしました。

すると、ハイパワーポーズをとった人たちのほうが、ローパワーポーズをとった人たちよりも、痛みに耐えられる値が上昇しました。

力強い態度をとると、こころの痛みだけでなく身体の痛みにも強くなれるのですね。


主張的になり、自信がアップし、ストレスも低減、体の痛みにも強くなれるなんて、まさに、ヒーローに変われるポーズですね。


『こころの使い方』青春文庫




晴香葉子氏は同書の中でこう語る。

「くつろいだ姿勢で、キリッとした表情ができるか試してみてください。

少し難しいですよね。

ピシッと起立した状態で、だらしない表情をするのも難しいものです。

姿勢・表情・気分は、同調しています。

表情を含む身体の状態とこころの状態がちぐはぐであると、とたんに変な感じがしてくるのです」


「ヒトは悲しいから泣くのではない。泣くから悲しいのだ」という心理学者の有名な言葉がある。

姿勢や表情と、心や気分は同調している。

逆にいうなら、無理にでも「笑えば、楽しくなったり、元気になる」ということも言える。


日頃の姿勢や表情はとても大事だ。

最近、元気がないなぁ、と感じたら…

笑顔で、ハイパワーポーズを試してみたい。




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