2018年7月12日木曜日

教養を磨く

□ 高いつもりで低いのが教養 □
□ 低いつもりで高いのが気位 □


人間力とは前述の胆識の積み重ねである。
したがって、胆識を構成する要素である
知識や見識も持続的に高めなければならない。
我々は知識・見識が教養の根源であると知っている。

つまり、胆識を高めるには
教養を高める必要があるのだ。

だが、人は往々にして高いのは
気位(きぐらい)ばかりで、
教養のほうはなかなか気位に追いつかない。

また、知恵は浅いままで、欲は深まる一方である。
理想と現実は必ずしも一致しない。

世の中とは、ままならぬものである。
気位と欲はとりあえず横に置くとしても、
教養は高め、知恵は深めなければならない。

そのために必要なのは自己研鑽だ。

教養とは多様な経験に加え、
哲学・歴史などの学問を学び、
知性を豊かにして、現象の本質を見抜く
鋭い感性を磨くことである。


教養とは鍋料理の最後のスープである。


鍋料理で最後に残ったスープには、
具材から染み出たいろいろな旨味が入っている。
濃厚で芳醇なエッセンスの塊である。

同時に教養とは、富士山の裾野でもある。
富士山の裾野は、霊峰富士の頂を支える幅であり、
広がりであり、奥行きであり、深さである。


鍋料理の最後のスープのように、
富士山の裾野のように、
底辺の広い厚みのある教養だけが
物事の本質をつかみ得る。

物事の本質は、単なる知識では
見抜くことはできない。
百科事典やネットから得られる知識では、
物事の表層に触れることはできる。

しかし、物事の核心に至る本質をつかむには
教養が必要なのだ。

トム・ピーターズの近著
『THE EXCELLENCEDIVIDEND』の中には、
入社20年ではMBA(経営学修士)の保持者よりも
リベラル・アーツ(教養学部)の出身者のほうが
はるかに出世度が高いという例が紹介されている。

したがって、知識はあっても教養に乏しい人は、
表面的な事象の変化に右往左往するばかりで、
ことの行方を見通した腰の据わった判断もできないし、
行動がとれない。

知識はあるから表面的な変化はわかるが、
本質をつかんでいないので、
冷静な判断ができず先が読めないのである。

ことの本質をつかんでいる本当の教養のある人は、
軽挙妄動しない人である。

本当の教養を身につけるには学問のみならず、
音楽や絵画、彫刻などの芸術についても
造詣を深めなければならない。

教養には、富士山の裾野のような広さが
求められるのである。

さらに教養には、無用の学も必要となる。
有用の学ばかりが学ではない。
無用の学も大事な学なのだ。


…………
目 次
…………

第1章 リーダーシップ・教養
第2章 教育と人財育成・説明能力
第3章 志・行動力
第4章 権限委譲・決断力
第5章 倫理観・企業家精神
第6章 自責・尊敬
第7章 自己啓発・自己犠牲
第8章 人間力・健康
第9章 改革・高潔
第10章 仕事に燃え、人を導く


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