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2015年7月26日日曜日

今日の言葉2

本日、二つ目の今日の言葉となります。


宜しくお願い致します。




 新聞の読者欄にこんな投書が載っていた、
 とある人から聞いたことがある。

「自分の両親は朝から晩まで一所懸命に働いたが、
 暮らしは貧窮のどん底だった。

 自分は子どものころ、両親がこんなに働いても貧しいのは、
 きっと、世の中、つまり社会の仕組みが悪いからだ、
 と思っていた。

 やがて、自分は親元を離れ、
 結婚して家庭を持ち、子どもも生まれた。
 自分は毎年、両親への御歳暮と御中元を欠かさなかった。

 しかし、口頭でも手紙でも、
 両親から一度もお礼の返事をもらったことはない。

 いま自分は思う。

 両親があんなに働いても貧乏から逃れられなかったのは、
 決して世の中が悪いのではなく、
 両親が人間的に未成熟だったからだと」

 この投書が語るものは大きい。
 おそらくここには、人生を幸福に生きるための
 最も原初的な秘訣が語られている。

 こういう言葉もある。

「苦しみに遭って自暴自棄に陥ったとき、
 人間は必ず内面的に堕落する。
 同時に、その苦しみに耐えてこれを打ち超えたとき、
 その苦しみは必ずその人を大成せしめる」(ペスタロッチ)

 人生を、人間を知り尽くした人の言葉である。

 幸不幸の状況は、その人の受け止め方で
 すべて違う現実をつくり出していく。

 幸福とは何か。
 幸福に生きる術とは何か。
 この二つの話はそのことを
 示唆してくれているように思う。

 
 『小さな人生論』(藤尾秀昭・著)


致知より



押忍!                       石黒康之
  


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