【「魔法の言葉」とは】
心理カウンセラー、中島輝氏のこころに響く言葉より…
《もし私があなたの立場だったら、私もきっと同じことをしたでしょう》
これは、私がカウンセリングでクライアントによくかける言葉です。
とても優秀なのに、一人で思い悩むところがあって、何度も自殺を図ってしまうクライアントにその言葉をかけた瞬間、彼は張り詰めていた緊張の糸がふっとほぐれて、わっと泣き出し、その直後に大きな安心感を得ました。
それは、「自分の不完全さ」を認められたことによる、人間としてごく自然な反応です。
この言葉は、アメリカを代表する心理療法家、カール・ロジャーズの「魔法の言葉」とも言われています。
相手の言葉を聞いて、聞いて、聞き続けて、最後にすべてを受け入れる。
これは自分自身にも有効な考え方です。
不完全な自分を受け入れるということです。
自分の中のどす黒い感情を認める。
そうした瞬間に、嫌われてもいいから、自分らしく生きようという勇気がわいてきます。
新しい自分が生まれます。
もし誰かに不満をもっていたら、その人も不完全だと気づくのです。
すると、その人の欠点もあまり気にならなくなると思います。
自分も不完全だし、相手も不完全なのだということです。
『負の感情を捨てる方法』朝日新聞出版
カール・ロジャースは、「カウンセラーは正そうとする前に、相手と寄り添わないといけない」と、カウンセラーの卵たちによく語っていたという。
寄り添うとは、受容すること、不完全さも含めありのままの存在全部を受け入れること。
「あなたがいてくれてよかった」、と。
話を聞いてもらっても、まだ話たりないときに、途中で意見を言われると「カチン」ときたり、不満が残る。
受容は、すべて話を聞いてもらえた、という相手に信頼感や安心感を感じられるようになってから、はじめてうまれる。
そして、その受容の最高の言葉が、「もし私があなたの立場だったら、私もきっと同じことをしたでしょう」。
人と人との信頼関係を築くのに、相手を受容し、共感することほど大事なことはない。
ロジャーズの「魔法の言葉」は心に響く。
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押忍!
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