プロフィール

2016年6月16日木曜日

 野球選手にとって、
「野球」はいわばルーティンであり、
 はっきり言えば昨日もきょうも明日
 同じことを繰り返している。

 しかし、それを決してルーティンとは思わず、
 いつも「もっと上があるのではないか」
「もっといいフォームがあるのではないか」と、
 自分の仕事に対して向上的不満を抱き、
 努力し続ける人のみが「職人」といえる。

 そうして求め続けていくと、
 ある日突然「閃き」が
 舞い降りてくることがある。

「閃き」というと、何か突発的で、
 偶然やラッキーの要素が強く聞こえるが、
 そうではない。

「もっと上がある」と信じて稽古や練習、
 準備を重ねてきた人にだけ、
 神様が与えてくれる褒美なのだ。

 イチローが新しいバッティングフォームに
 行き着いたのは、彼の不断の向上心が
 もたらした「閃き」といってよいだろう。

 こうして彼は前人未到の大記録を
 樹立したわけだが、
 それは一つの打席も疎かにせず、
 小さなヒットを大切に積み重ねてきた
 集大成であることを忘れてはならない。


 イチローは言う。

「小さなことを積み重ねることが、
 とんでもないところへ行くただ一つの道」
 だと。


 以前、彼がアメリカの小学校を
 訪問した時に、子どもたちに
「目標を立てなさい」と言っていた。

 いまの自分とかけ離れた壮大な夢ではなく、
 小さくとも自分で設定した目標を
 一つひとつクリアしていくと、
 いつかは夢のような境地にたどり着く。

 彼の華々しい活躍も、すべては小さな目標を
 クリアし続けた結果であることを、
 子供たちに教えたかったのだろう。


 ◆各界の一流プロフェッショナルたちが
  貫いてきた流儀とは
 『プロフェッショナル100人の流儀』
          (藤尾秀昭・監修)より

致知出版社様メルマガよりシェアさせて頂きました。



押忍!





0 件のコメント:

コメントを投稿