自分自身で人生の種をまく方法
………………………………………
これから、皆さんの種を、
皆さん自身でまく方法をお話ししましょう。
それには、偉人の伝記を読むことが第一です。
その点では、幸いこの学校は立派な学校で、
立派な校長先生をはじめ、先生方が
熱心に読書指導をしておいでになります。
これは、皆さんには大した幸せです。
ひどい学校になると、図書館に多少の本はあるけれど、
調べてみると、偉人の伝記の一冊もない学校もあります。
心棒がぬけているのですね。
そこへいくと、皆さん方は幸せです。
皆さんは偉人の伝記を相当読んでいるでしょう。
いまから聞いてみますから、
自分のあたったところへきたら手をあげてください。
(先生は「一冊読んだ人」「二冊読んだ人」
「十冊及びそれ以上読んだ人」と順に聞かれる)
「種のまき方」――それにはまず偉人の伝記を
十冊読んで、その中から自分の一番好きな人を
一人つきとめるのです。
物事は最後の一つをつきとめないとだめです。
偉人といわれる人はたくさんおられます。
しかし、最後に一人だけ選べといわれたら、
はっきりと一人選べなければだめです。
いつまでたっても、あれがえらいか、
これがえらいかわからんようではだめです。
最後の一人の伝記をつきとめたら、
それをできたら誕生日の記念に
お父さんに買ってもらいなさい。
もし誕生日が過ぎていたら、
記念というわけにいかないかもしれませんが、
できたら日を合わせておくとよいです。
一月二十五日が誕生日だという人は、
一月はもうすんだけれども、
二月二十五日に間に合うように手に入れて、
お父さんとお母さんに、
記念にお名前を書いてもらいなさい。
第十二回誕生日記念のためにとね。
そしてそれを学校に持ってきて、
校長先生と受け持ちの先生に、
一生の記念になる言葉を書いてもらいなさい。
そうすると、父、母、校長先生、受け持ちの先生と、
皆さんの一生の中で一番ご縁の深い大事な方
四人に書いていただくわけで、
その本は皆さんの一生の中で一番大事な本になります。
これほど大事な本はないわけです。
他日、自分が志をとげたら、
それこそ桐の箱にでも入れて、
神棚か仏壇に納めておくくらいに
大事にしてください。
それから、その本を五遍から八遍くらい読んで、
自分の一番好きな偉人が、
大体どういう一生を送ったかということを、
年表にして勉強部屋にはってください。
…………
目 次
…………
第1章「生きる」人間としての土台づくり
人生二度なし ――小学生諸君に
志を立てて生きる ――立志式の日に
全力をあげて生きる ――悔いのない中学生活を送るために
人生を生きる態度 ――大学生のきみたちへ
第2章「導く」 上に立つ者の心構え
生を教育に求めて ――新人教師におくる
人間としての生き方の種まき ――道徳観の育て方
親自身のしつけから ――家庭教育の極意
第3章「磨く」 先人に学ぶ
ペスタロッチーに学ぶもの ――教育の原点にたちかえろう
私の好きな三人の日本人 ――中江藤樹・宮本武蔵・二宮尊徳
第4章 私の生涯の歩み
………………………………
全297ページ。
ずしりと重みのある一冊
『真理は現実のただ中にあり』
森信三・著
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これから、皆さんの種を、
皆さん自身でまく方法をお話ししましょう。
それには、偉人の伝記を読むことが第一です。
その点では、幸いこの学校は立派な学校で、
立派な校長先生をはじめ、先生方が
熱心に読書指導をしておいでになります。
これは、皆さんには大した幸せです。
ひどい学校になると、図書館に多少の本はあるけれど、
調べてみると、偉人の伝記の一冊もない学校もあります。
心棒がぬけているのですね。
そこへいくと、皆さん方は幸せです。
皆さんは偉人の伝記を相当読んでいるでしょう。
いまから聞いてみますから、
自分のあたったところへきたら手をあげてください。
(先生は「一冊読んだ人」「二冊読んだ人」
「十冊及びそれ以上読んだ人」と順に聞かれる)
「種のまき方」――それにはまず偉人の伝記を
十冊読んで、その中から自分の一番好きな人を
一人つきとめるのです。
物事は最後の一つをつきとめないとだめです。
偉人といわれる人はたくさんおられます。
しかし、最後に一人だけ選べといわれたら、
はっきりと一人選べなければだめです。
いつまでたっても、あれがえらいか、
これがえらいかわからんようではだめです。
最後の一人の伝記をつきとめたら、
それをできたら誕生日の記念に
お父さんに買ってもらいなさい。
もし誕生日が過ぎていたら、
記念というわけにいかないかもしれませんが、
できたら日を合わせておくとよいです。
一月二十五日が誕生日だという人は、
一月はもうすんだけれども、
二月二十五日に間に合うように手に入れて、
お父さんとお母さんに、
記念にお名前を書いてもらいなさい。
第十二回誕生日記念のためにとね。
そしてそれを学校に持ってきて、
校長先生と受け持ちの先生に、
一生の記念になる言葉を書いてもらいなさい。
そうすると、父、母、校長先生、受け持ちの先生と、
皆さんの一生の中で一番ご縁の深い大事な方
四人に書いていただくわけで、
その本は皆さんの一生の中で一番大事な本になります。
これほど大事な本はないわけです。
他日、自分が志をとげたら、
それこそ桐の箱にでも入れて、
神棚か仏壇に納めておくくらいに
大事にしてください。
それから、その本を五遍から八遍くらい読んで、
自分の一番好きな偉人が、
大体どういう一生を送ったかということを、
年表にして勉強部屋にはってください。
…………
目 次
…………
第1章「生きる」人間としての土台づくり
人生二度なし ――小学生諸君に
志を立てて生きる ――立志式の日に
全力をあげて生きる ――悔いのない中学生活を送るために
人生を生きる態度 ――大学生のきみたちへ
第2章「導く」 上に立つ者の心構え
生を教育に求めて ――新人教師におくる
人間としての生き方の種まき ――道徳観の育て方
親自身のしつけから ――家庭教育の極意
第3章「磨く」 先人に学ぶ
ペスタロッチーに学ぶもの ――教育の原点にたちかえろう
私の好きな三人の日本人 ――中江藤樹・宮本武蔵・二宮尊徳
第4章 私の生涯の歩み
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全297ページ。
ずしりと重みのある一冊
『真理は現実のただ中にあり』
森信三・著
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