プロフィール

2016年7月23日土曜日

スーパードライの大ヒットで上げ潮に乗った
 アサヒビールの経営を担い、
 同社の地位を盤石のものにした福地茂雄氏。

 キリンビールのシェアが6倍もあった時代に
 京都支店長を務めるなど、
 大役を果たしてこられた福地氏が語る、
「問題や困難への向き合い方」、
 そして、「20代の過ごし方」とは。

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 この年になり人生を振り返って実感するのは、
 解決しない問題はないということです。

 だから親からいただいた命は
 大切にしてほしい。

 これが若い方々に一番
 お伝えしたいメッセージです。


 若い時は難しい問題に直面すると、
 それが一生続くかのように思いがちです。

 しかし大半は、
 一人では解決できないか、
 いますぐに解決できないか、
 いままでのやり方で解決できないか
 のいずれかなのです。

 ですから、
 人様の知恵を借りること、
 タイミングを見極めること、
 やり方を変えてみることが大事で、
 解決の方法はいくらでもあるはずです。


 そのことを悟って以来、
 物事に割合恬淡(てんたん)と
 しているからか、妻からはよく
「あなたにはストレスがないの?」
 と言われます。

 もちろんストレスはあります。

 人間は生きている限りストレスと
 無縁でいることはできません。

 しかしそのストレスも、
 解決しない問題はないという
 意識で向き合うことによって、
 いつまでも引きずらなくて済むのです。


 以前懇談させていただいた理学博士・
 佐治晴夫先生のご著書
『14歳のための時間論』の帯に
「あなたの『これから』が、
 あなたの『これまで』を決めるのです」
 という言葉があります。

「これまで」が短く、
「これから」が長い20代の方々には、
 たくさんのチャンスがあり、
 仮に失敗してもいくらでも
 取り返すことができます。

 だからこそ、失敗を恐れずに
 チャレンジしてほしいのです。


 とはいえ、新人時代というのは
 日々の仕事に精いっぱいで、
 最初からしっかりした志を
 抱いている人は少ないかもしれません。
 私も最初は志などありませんでした。

 ただ自分の足下だけを見て
 毎日懸命に仕事をしているうちに、
 道が開けていったというのが実感です。

 私が京都支店長になったのは、
 アサヒビールの実績が過去最低で、
 キリンビールのシェアが
 6倍もあった時でした。

 その時、私がいつも部下に
 言っていたのは、
 いくら向こうが6倍と言っても、
 支店長や担当の人数まで6倍で
 あるわけではない。

 つまるところは一対一の勝負であり、
 何も恐れることはない
 ということでした。

 とにかく自分の足下をしっかり見て
 仕事に取り組むことが大事なのです。


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