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2018年8月4日土曜日

人を使うに必ず情を以ってす

【重要なのは、相手を思う心】



赤根祥道氏の心に響く言葉より…


人間の行動は、心によって大きく左右される。

新車を購入しようとディーラーに足を運んでも、販売員がなかなか出てこないで、散々待たされたあげく、無愛想な表情で応対されたら、購買意欲も薄らいでしまう。

逆に、それほど買う気持ちはなくても、接客してくれた人が明るく礼儀正しく、丁寧に説明してくれると、買いたい気持ちになってっくる。

今すぐというわけではなくとも、買うときにはぜひこの人からという気にさせられるのである。


藤堂高虎は、人は俸禄だけで動くものではないとこう教えている。

「およそ臣僕を使うに、禄のみを以てせば、人いまだ必ず深く感戴(かんたい)せず、その禄仕する者、もとよりまさに受くべきところのみ。

ゆえに人を使うに必ず情を以てす。

人生意気に感ず、義ここにおいてか合し、命を棄て以て恩に酬(むく)ゆ。

いやしくも情を以てせずんば、すなわち禄またいたづらに損(す)つるのみ」


さらに、高虎は、次のような興味深い言葉を残している。

「妻に薄き者、おそらくは薄からざるところなし。以て恃(たの)みとなすに足らず」

人生のパートナーである妻に対して、冷たい人間というのは、本質的に冷たい人間であって頼りにはならないというのである。


社会生活においても家庭生活においても、重要なのは、相手を思う心である。

心ない人間は、心ある人間によって駆逐されてしまうのである。


人は金や命令によって動くのではない。

相手の心に感動して動くのである。

自分が孤立するような状況をつくる姿勢は今すぐ改めるべきだ。

そして、人の和の中に積極的に飛び込んでいき、偽りのない心で接することを心がけるべきである。


『この"心がけ"ができる人できない人』三笠書房



「人生意気に感ず」とは、 唐時代の詩選集から引用された言葉。

その後に続くのが、「功名(こうみょう)誰れか復た(また)論ぜん」。

人は時として、相手の心意気に感動すると、金や名誉とかではなく、利害をこえて、助けてくれたり動いてくれるものだ。


感動という言葉は、感じて動くと書く。

感じるから動くのであって、理屈で何時間説明されたとしても、感じなければテコでも動かない。


理論や理屈は、相手の心を揺さぶることはない。

なぜなら、理屈には、相手の気持ちを察したり、気持ちをくむという「情」がないからだ。

情のない人は、「冷たい人間」「心ない人間」「相手を思うことのできない人間」。


フォードの創業者のヘンリー・フォードは、「成功に秘訣があるとすれば、それは、他人の立場を理解し、自分の立場と同時に、他人の立場からも物事を見ることの出来る能力である」と言っている。

相手を思う心は、人を動かす。



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押忍!

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