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2018年11月17日土曜日

育メン

育メンは江戸回帰現象
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その題名からもわかるように、
『父兄訓』は、もっぱら父親向けに書かれています。

江戸時代は父親向けの教育書が
ずいぶん出版されており、
山鹿素行の『父子訓』なども、その代表といえます。

このように父親向けの養育書が
出版されたことからしても、
江戸時代の男性は育児に積極的だったのでしょう。

あるいは、積極的に育児をするようにと
奨励されていたとも考えられます。

幕末に来日した外国人の記録には、
「江戸の街を歩くと子供を抱っこした父親に
しょっちゅう出くわす」
「日本では父親が子供の面倒をよく見ている」

といった内容が見られます。

また、幕末の下級武士・渡部勝之助
(桑名藩士・勘定人)の
『桑名日記』や『柏崎日記』を紐解くと、
まめまめしく子ども達を教育する様子が
描かれています。

江戸時代は庶民のみならず武士階級でも、
父親が育児に積極的だったことが窺い知れます。

それを思えば、いわゆる「育メン」は
新たな潮流どころか江戸時代への
回帰といえるでしょう。

働く女性が増えた今、父親の育児参加は
母親にとってもありがたいことです。

しかし一方で、現在の男性が父親として
子供を教育しているかどうかという観点に立つと、
これで大丈夫だろうかという不安や疑問を抱きます。

なぜなら、どうしても子供を
甘やかしているようにしか見えない場合が
しばしばあるからです。

忙しい中で子供の世話をするのは大変です。

しかし、食事の世話や送り迎えなど
子供と接する限られた時間を利用して、
人として大切なことを教えたいものです。

何気ない日常の中で教えられたことは
思い出とともに心に深く刻まれます。

ただ何となく流されるように、
世話することにのみ終始するようでは、
もったいないというべきでしょう。


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古くて新しい"父親のための教科書"

『武士の子育て』(石川真理子・著)

致知出版社様メルマガよりシェアさせていただきました。


押忍

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