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2016年7月1日金曜日

【無料の仕事でも感じよくしよう】


中谷彰宏氏の心に響く言葉より…


設計の仕事をしている光君が初めて中谷塾に来た時に、僕は、

「『悪いけど、明日の朝までにこの企画書を出してほしい』という急な依頼が来ました。徹夜でその仕事をして持っていくと、『ゴメン、ちょっと方向が変わって要らなくなった』と言われます。この時、あなたはどうしますか」

という問題を出しました。


実際、これは社会ではよくあることです。

理系の光君は「一晩仕事をした分の企画書代は請求します。それが普通でしょう」と言いました。

デジタル的には、そのとおりです。


アナログ的には、将来の利益がなくなります。

そこでギャラを受け取ったら、次の仕事は来ません。

一生のチャンスを、ここで失うことになります。


僕も広告代理店で、さんざん鍛えられました。

その時に「よくあることですよ。可能性が0.1%でもある時に、いつでも声をかけてください。一緒にやりましょう」と言うことで、相手もまたその人に頼みやすくなります。

不機嫌そうに「今度は可能性が高い時に声をかけてください」と言われたら、次に頼めなくなります。

相手に決定権があるわけではありません。


編集長ですら、決定権はありません。

「あなたは編集長でしょう。あなたがここでOKと言ったことが翌日覆(くつがえ)るのですか。こっちはもう書き始めていたのに」と言われると、その人に次から頼みにくくなるのです。

たとえ無料の仕事でも、感じよくしておいたほうがいいのです。


あなたが今、靴屋さんで働いているとします。

お客様が来て、いろいろためし履きをしました。

あたなは、奥の倉庫から、汗をかきながら10足ぐらい出してきます。

それなのに、お客様に「今度にします」と言われるのです。

あなたが「はあ」とため息をついたら、ここでチャンスがなくなります。

感じよく「またいろいろ履きに来てください」と言うことで、お客様は「次もこの人に頼もう」と思います。


これが商売です。

1つの出来事で、「このお客様は完全に最初から買うつもりはなかった」と考えないほうがいいのです。

ここでイラっとするのは、売上げが立たなかったからではありません。

「自分は見くだされた」「バカにされた」という気持ちが大きいからです。

仕事そのものよりも劣等感でエネルギーを消耗していくのです。


『メンタルが強くなる60のルーティン』PHP研究所




嫌なことがあったとき、それをニッコリ笑って受け止めるか、不機嫌になって顔に出てしまうかで人間の器の大きさが決まる。

ひどい人は、ムッとなって、その仕返しをしてやろうと考える人までいる。


世の中は理不尽なことだらけだ。

商売などにおいては、理不尽なことに正論で立ち向かっても、逆に跳ね返されるだけだ。

どうせ受け入れなければならないことだったら、ニッコリ笑って気持ちよく応対したほうが天の蔵に徳を積むことになる。

逆に、不機嫌になるなら、天の蔵にためた徳が減ることになる。


無料の仕事でも感じよくする人でありたい。






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