ニール・パヴィット氏の心に響く言葉より…
アメリカにおいては300人以上の人たちが身に覚えのない犯罪で服役したことが証明されたが、その4分の3の人たちは目撃者の間違った記憶のせいだったのだ。
アーバインにあるカリフォルニア大学の心理学者エリザベス・ロフタスは、誤解を招く情報が人の記憶に巧みに入り込む方法に関して、数十年にわたる実験に着手した。
彼女のもっとも有名な実験では、被験者24人に彼らの子ども時代にあった3つの出来事の詳細が満載された雑誌を与えた。
できるだけ正確で鮮明な記憶にするため、ロフタスは彼らの家族に協力を依頼して情報を集めた。
それから、4番目として、完全に作り物の体験を加えた。
それは5歳の時、それぞれの被験者がどのようにしてモールで迷子になったり、最後には年とった見知らぬ人に助けられたかを述べたものだった。
ロフタスは各自が訪れたことがあると思えるモールの名前とか、もっともらしい情報で偽りの記憶の種をまいたのだ。
後に、彼女が被験者をインタビューしたところ、彼らの4分の1はモールで迷子になったことがあったことを思い出し、そのうち何人かは詳細に語ったものだ。
「私は泣いていました。その日のことはよく覚えています。二度と家族には会えないと考えていました」
と一人の被験者は語った。
ともあれ、私たちの記憶が変えられる、あるいは変わるという事実はいいことである。
悪い記憶をそれほど悪くない記憶に、よい記憶はさらによい記憶にしよう。
困るのは、状況にネガティブなところを探そうとする天性の偏見が私たちにあることだ。
これは私たちに具わった生存本能に由来するもので、現実には理にかなっている。
あなたは沸騰している熱いやかんに一度でも触れたら、二度と触れたくないはず。
あなたが何かオンラインで投稿したところ、コメントが20ほど寄せられたとしよう。
うち19のコメントがポジティブなもので、1つだけがネガティブなものであったとしても、私たちの天性の傾向として、ネガティブな1つに注目してしまう。
多くの俳優が劇評を読まないのは、ほとんどの劇評が称賛しても、1つネガティブな評があると、それが頭の中でぐるぐる回り続けるからだ。
同じようにしてネガティブな記憶は私たちを腐食する。
記憶を追い払うことはできないけれど、ネガティブな記憶を少しでもよい記憶にすることはできる。
記憶を思い起すとき、たなたは記憶をつくり直し、変え、思え直している。
記憶とは、思い出すたびに変化するものなのだ。
思い出す出来事は、完璧に書き直されることは絶対にない。
たとえば、全校生徒の前に、立っているのに、何を言うつもりだったのか忘れてしまったという記憶があるとしよう。
その出来事が変わるわけではないのだけれど、その記憶にくっついた情緒は変えられる。
『ブレインハック』小学館集英社プロダクション
斎藤一人さんは、「未来は変えられないけど、過去は変えられる」という。
過去を変えるとは、「ああいうヒドイことがあったけど、あのおかげで今がある。感謝だなぁ」と過去の記憶をよい方にひっくり返すこと。
過去の、「病気や事故」も、「心を傷つけられたこと」も、「恥ずかしい失敗」も、「嫌な出来事」も、みんないい思い出に変えることができる。
そして、 失敗は笑いのネタにする。
そして、いいことは「話を盛る」。
あまり盛り過ぎると嘘つきやほら吹きになってしまうが、人に迷惑をかけず、自分で明るく楽しむ分には精神衛生上いい。
過去の嫌な記憶をことごとく「いい思い出」に変えていきたい。
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