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2019年1月28日月曜日

信用(クレジット)

【「信用される人」と「信用されない人」】



藤原和博氏の心に響く言葉より…


世の中には、「信用される人」と「信用されない人」がいる。

各々(おのおの)の信用度に、仮に0%から100%と偏差値のようなものを振ったとすれば、信用度0の人はお金を貸してもらえないでしょうし、信用度100%の人は1兆円でも借りられるということになります。

こうした金融的な信用のほかに、どれほど仕事を任せられるかでも差が開きます。

あなたが社長だとしたら、信用度0の人には仕事は任せられないが、信用度100の人に多くの仕事を任せるだろうことは火を見るより明らかでしょう。

もっと身近な問題で考えてみましょう。

友人がどれだけあなたの夢ややりたいことを実現するために動いてくれるかという場合でも、信用度30の人より信用度70の人を応援するはずです。

つまり、信用される人の方が、より自由な人生を切り拓けるということ。

世の中全体も、そんな仕組みで動いているのです。


だからここでは、「あの人には信用がある」とか、「この人物は信用できる」というときの信用(クレジット)を「他者から与えられた信任の総量」と定義します。

信用(クレジット)は、いわば、ゲームにおける「経験値」。

人生ゲームを有利に進めるためには、勉強や仕事を通じて、これを高めておくことが必要だというわけです。


中学生向けに書いた拙著では、基礎編として、「高クレジット人間」のための10ヶ条を次のように並べています。

第一は、挨拶ができる。

第二は、約束を守る。

第三は、古いものを大事に使う。

第四は、人の話が聴ける。

第五は、筋を通す。

第六は、他人の身になって考える。

第七は、先を読んで行動する。

第八は、気持ちや考えを表現できる。

第九は、潔さがある。

第十は、感謝と畏れの感覚がある。



その中で、3の「古いものを大事に使う」とは、

祖父が使っていた古い腕時計をしている人はなんとなく信用できますよね。

新品を次々と消費する人より、大事に使うと価値が増幅することを知っているという意味です。


5の「筋を通す」とは、

ロジカル・シンキングのリテラシーが高いこと。

話が論理的でないと、たとえ感情的に共感されたとしても信用はされないでしょう。

グローバルな関係を作りたければこれが欠かせません。

また、「あの人の生き方には一本筋が通っている」というように、テーマのある人生、ライフワークを感じさせる生き方をしている人は尊敬される。

特に人生の後半には、この美意識や哲学性が大事になります。


8の「気持ちや考えを表現できる」とは、

プレゼンテーションのリテラシーが高いこと。


9の「潔さがある」とは、

超の付く高齢社会では、高齢者同士の評価として、また若者が先輩上司や年配者を見る評価としても、「潔さ」の観点がクローズアップしてきます。

自立が怖いからと、いつまでも会社や組織にぶら下がっている人は、後進に道を譲る「潔さ」がないと評価されるでしょう。


10の「感謝と畏れの感覚がある」とは、

成熟社会が深まってくると、人間の宗教性が問題にされるようになります。

宗教性とは何か?…ひと言でいえば「感謝」と「畏れ」の感覚があるということ。

特定の宗教に帰依したり信徒にならなくても、この感覚は得られます。

何かいいことが起こったときに、それを自分の実力とだけ考えないこと。

51%実力かもしれないが、49%は他者や環境や自然の力によってもたらされたとする気持ち。


『戦略的「モードチェンジ」のすすめ45歳の教科書』PHP






2014年10月、オバマ大統領が夕食代の支払いで使おうとしたクレジットーカードが、使用頻度が少なくて不正利用が疑われ、店から拒まれたというニュースがあった。

アメリカでは、クレジットカードの利用履歴、クレジットヒストリーがその人の信用となる。

きちんと支払い、いい履歴を積み重ねれば、お金において信用があるとみなされ、クレジットレーティングが高スコアとなる。


まさに、カードの支払いだけでなく、様々な履歴の積み重ねが信用となる。

たとえば、大会社を中途退職した人が、自分で事業を始めようとしたとき、銀行や取引先等に信用されていないことに愕然とする。

いままであった信用は、実は会社の看板を背負っていたからに過ぎないことに気づくからだ。


信用は積み重ねだ。

信用度が高い人は、「時間を守る」、「約束を守る」、「言い訳をしない」、「人のせいにしない」、「利己的ではなく利他」、「ウソを言わない」、「誠実」、「お金にルーズではない」、「感謝が多い」、「口ばかりではなく、行動する」等々の行為の積み重ね。


信用される人でありたい。



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